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  • 2017.06.13 Tuesday
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5月17日(水)  XCTD観測              晴れ


 今日はXCTD観測の日。XCTDとは使い捨てのCTD(深さ別に水温や塩分を調べる海洋観測の測器)のこと。船を走らせながら舷側からバズーカ砲の弾のようなものを海に向かって打つ。といっても、ぽちょんと落とすといった方がいい感じのもの。弾にはセンサーが入っていて細いエナメル線で船上局と繋がっている。海に落ちるとどんどん沈んでいって1000メートル以上の水深まで到達して、水温と塩分の情報を船に送ってくれる。一回の観測時間はいろいろ入れても20分くらいと短い。
 


ディスポなので、一回の観測がウン万円とかなり高いが、船を停船すること無く、8ノットくらいで走らせながら観測して回れるので、手軽で足早に環境データを収集できるところが魅力だ。今回これを大量に投入して塩分フロントの観測に使用した。
 


西マリアナ海嶺の東側の断層に沿って南下する。0.5度刻み(30分間隔)でXCTDを打つ。よこすかの機関の煤払いのため、測点間は全力で航走する。潮の加減で対水16ノット出ることもある。測点間を約2時間で走る。このため、観測スケジュールが前倒しになっていく。研究者にとっては観測時間に余裕がもてることになって、ありがたいことだ。
 


出航以来慌ただしい毎日であったが、ルーティンワークのXCTD観測に入って、船内生活にもやっと余裕がでてきた。そこで船のメールアドレスを陸の関係各所に知らせた。結果、一気にたくさんのメールが届くようになってしまった。
 


昔は船にeメールなどという便利な通信手段はなく、一旦船が港を出ると陸の世界とはほぼ隔絶された生活をしていた。しかし最近は、容量の制限はあるものの、便利なeメールが使えるようになって、海上でも陸と変わらずさまざまな仕事が容赦なく舞い込んでくるようになった。これでは折角航海に出てきた意味がないのではないかと思う。陸の一切のしがらみから離れて、海と海の生き物のことだけ考えていれば良かった古き良き時代を懐かしく思い出すのは、自分が歳をとった証拠なのだろうか。
 


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■今日の当直                       滝川 一雅
  Today’s correspondent                             Takigawa Kazumasa

 ブログをご覧の皆様、こんにちは。2年前の「なつしま」に続き調査船に乗せていただきました、滝川一雅と申します。
昨日、「よこすか」は事前広域調査の海域に入りました。
一夜明け、天気は快晴。
風は強いですが、船は波をきって快調に進んでいます。


 


今日のブログでは、昨晩から始まった「塩分フロント」の探索についてみなさんにお伝えします。塩分フロントは、塩分の濃い海水と、薄い海水の間にある「潮目」のことです。ニホンウナギの産卵を観察するためにはまず、この潮目を見つけなければなりません。その理由は、ウナギの産卵場所が、南北にのびる海底山脈「西マリアナ海嶺」と、東西を横切る潮目「塩分フロント」が交わる場所にできると考えられているからです。
 


塩分フロントの位置は、天候などによって毎年、毎月変わります。
その位置を見つけるために使う道具が「XCTD」というセンサーです。


大きな銃のような発射台「ハンドランチャー」に
XCTDが入った黒い筒をセットして打ち出します。
 

セット完了、3、2、1…発射!!!!
 

XCTDは「ぽとり」と海に落ちていきました。
想像よりも優しい発射でしたが、勢いよくさせない理由があります。
 


実はXCTDとハンドランチャーは
ごくごく細いエナメル線でつながっています。
 

この線を通して水深ごとの水温や塩分濃度のデータが船に送信されます。
線が切れるとデータを送ることができなくなるため、
乱暴に発射しないことはもちろん、
船体に線がこすれないよう、できるだけ腕を伸ばして計測するそうです。
 


現在、船は南へ南へと下りながら計測を続けています。
順調にいけば明日には塩分フロントが判明し、
今回の集中調査の海域がきまります。
そしていよいよ、ニホンウナギの産卵の観察が始まります。


 
(了)
 
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■Mike’s Corner                                                Michael J. Miller
 
It stayed sunny today as we steamed south along the eastern side of the seamount ridge making X-CTD stations at regularly spaced intervals.  These will be used to plot a hydrographic section to check for the presence of a salinity front.  The photo shows Prof. Tsukamoto deploying an X-CTD probe from the back of the ship at the 6th station we reached so far.   Today some of us got to take a tour of the Shinkai 6500 submersible by going inside the diving-ball chamber in front where the 1 scientist and 2 pilots reside during the dives.  It’s a small chamber but 3 people can fit inside and sit on the padded floor and look out the 3 viewing windows.  The views from the cameras are also on screens that can be seen inside.  The pilot giving the tour explained what everything was and showed us the joy-stick type controller box for driving the ship and the device for controlling the manipulator arms outside.  He then explained what everything was when we were outside the submersible.  The Shinkai 6500 submersible has been in operation for 27 years with there being only about 40 pilots during that time.  It is still going strong, since the diving ball has no expire-date or maximum-number of dives it can make.  Everything else on the outside can be replaced over time as needed.  At the end of the day during sunset, we passed through rain squalls, which are what causes the low-salinity at the surface that can cause salinity fronts to form.  The plan for where we will survey for spawning eels will be decided tomorrow, so tonight we went to sleep still wondering about that big question.


 


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今日の海、今日の空                                                                    樋口 貴俊  
  Today’s sea, today’s sky                                                 Higuchi Takatoshi

 
 


■We Are Here


 


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(本ブログに使われた全ての写真のクレジットは、日本大学とJAMSTECが有します)
 
 
 
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■検索ワード
うなぎ博士の航海日誌 塚本勝巳 ウナギ マリアナ よこすか しんかい6500 潜水艇 ディープ・トウ 研究航海 海洋調査 産卵行動 回遊 生態 レプトセファルス CTD プランクトン 環境DNA 内部潮汐 深海 日本大学 近畿大学 東京大学 北海道大学 海洋研究開発機構
 
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  • 2017.06.13 Tuesday
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  • 18:38
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コメント
おはようございます。
XCTD観測の事、初めて見ました。
塩分フロントの観測には、このような方法を使われていたのですね。
「うなぎキャラバン」でお話していただけると、子供たちの食いつきが良いかも?です。
「ハンドランチャー」は男子が好きそうです。
  • ヨーカン
  • 2017/06/10 7:06 AM
XCTD観測の日ー水温と塩分の情報を船に送ってくれる。一回の観測時間は20分くらいと短い。船を8ノットくらいで走らせながら観測できる。塩分フロントの観測に使用した。西マリアナ海嶺の東側の断層に沿って南下しながら、0.5度刻みでXCTDを打って、塩分フロントのデータを集めた。このデータで親ウナギの 産卵場所を絞り込んで、次のステージへと進む。私の気持ちも段々と高揚して来ました。成功をお祈り申し上げます。
  • マー坊
  • 2017/06/13 7:23 PM
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